2008.12.10 えん <<17:25
ビール片手に荷台から夜を見送る
いつもと違う音と光に
空気も人も染められて
海へ帰る風には夏の名残
母に繋がれた手は今は君の右手に
あの時よりは大きく強くなれているだろうか
来年も同じ日にこの場所に
僕らが生きたこのまちに
幸せなはずなのにどこか切ないこの夜に
昔と違う目線から見えるのは
変わらぬ瞳と新たな光
無茶もできない体になって
流れ去る時に漏れる溜息
秋日に焼かれた腕 今年も枯れた声
重なりあう笛太鼓に 音頭が曳かれていく
来年も同じ日にこの場所に
僕らの生きるこのまちに
変わらない幸せを生まれ続ける幸せを
暗闇に映える灯 土木の匂い
響く囃子 潮の香り 綱に負けた傷跡
灯りの先 真っ暗な空 浮かぶ半月
いつかお前の右手に宿る 今は見知らぬ左手
騒ぎの後の静けさに思い出す痛む足
僕の背の温かな重みに
変わらない幸せを
生まれ続ける幸せを
